デイサービスに行きたがらない理由はなぜ?その理由や対処法について
- シェフズデイサービス
- 2023.03.05
ご家族に介護の必要性を感じたら、デイサービスの利用を勧めたいという方が多いのではないでしょうか。しかし、ご本人に相談すると「デイサービスを勧めると嫌がる」、「デイサービスを利用してくれない」というケースがあります。
デイサービスを利用することで、身体機能の維持・向上や孤立解消や閉じこもり防止、家族の介護負担軽減に繋がります。
家族としては、日中に家にいるよりも、施設の方が安心と思う方も多くいます。しかし、家族の気持ちとは裏腹に、本人はまったく興味がないという時どうしたらいいのでしょうか。
今回は、デイサービスに行きたがらない理由とその対処法について解説します。
この記事でご本人の気持ちを理解し、デイサービスに行くきっかけになれば幸いです。
デイサービスに行きたがらない理由
家族からの相談で、デイサービスの利用が始まるケースは多くあります。家族はデイサービスへ行ってほしいけど、ご本人はまったく利用する気がないという状況がよくあるからです。
デイサービスの利用に繋げるには、なぜデイサービスに行きたがらないのか理由を知りましょう。人によって理由はさまざまですが、よくある理由は次の4点です。
- 01. 外出が面倒・家にいたい
- 02. 新しい環境への不安
- 03. コミュニケーションが苦手
- 04. 介護に対する抵抗感
それぞれ詳しく解説します。
01. 外出が面倒・家にいたい
デイサービスに行きたがらない理由は、準備が面倒で人と会うのが億劫と感じてしまうからです。
特に高齢者の場合は、外出することに対して、ハードルがあがります。なぜなら、動作が鈍くなり、判断力の低下で準備が大変だからです。
さらに、もともと出掛けるのが好きではなく、内向的な方の場合、人に合わせるのに疲れてしまうので、デイサービスへ抵抗感じてしまいます。
デイサービスに行くよりも、人に気を使わず家でゆっくり過ごすことが楽だ、と考える人も多くいます。
高齢者にとっては、行動を起こすことは、エネルギーを使います。
なので、外出が面倒になり家にいた方が心地良く感じ、デイサービスには行きたくないと思ってしまうのです。
02. 新しい環境への不安
誰しもが、新しい環境に飛び込むことは、不安を感じるものです。高齢者にとって、デイサービスに行くことは、新しい環境に身をおくことになるので、負担が大きくなります。
なので、デイサービスへ行きたくないと思ってしまうのです。
また、デイサービスがどんなところなのか、分からない人も多くいます。これは私たちも同じように、よく分からない場所へ連れて行かれると、不安を感じる場合がありますよね。
さらに、家が心地いいと、自ら環境を変えることに抵抗を感じ、デイサービスへ行くことに拒否を示します。特に、新しい環境を望んでいない方は、デイサービスの話をすることが億劫に感じてしまうのです。
03. コミュニケーションが苦手
デイサービスは、他の利用者と同じ空間で、食事やレクリエーションを行います。知らない人とのコミュニケーションが苦手な人も多く、精神的負担を感じる人もいるでしょう。
特に、コミュニケーションが苦手な方は、人との関わりの部分に対して、デイサービスを利用することにハードルがあがってしまいます。
デイサービスに行くことで社会性は保てますが、言い換えれば、知らない人や合わない人と付き合っていく必要があるのです。
年をとってまで、面倒な人間関係をしたくないと考えることもあるでしょう。
また、家族としかコミュニケーションを取っていなかった高齢者にとって、他の人と話すことが億劫になり、デイサービスへ行きたくないと思ってしまうのです。
04.介護に対する抵抗感
自分のことは自分でできるというプライドがあり、介護が必要な状態であることを認めたくない場合があります。
介護されるなんて情けない、恥ずかしいという気持ちがあり、介護に対して抵抗感を持っている方は多くいます。今まで、できていたことが、できなくなっていくのを受け止めるには時間が必要です。
また、知らない人に迷惑をかけたくないと感じているケースもあります。
家族から介護を受けている場合は、お世話をしてもらっている感覚ですが、他人から介護を受けると負担に感じてしまいます。
デイサービスへ行くと、職員に介護してもらうことがあり、心苦しく感じ、デイサービスに行きたくないと思ってしまうのです。
デイサービスを嫌がる場合の対処法
介護する家族は、ご本人がデイサービスに行ってくれたら安心ですよね。
嫌がる理由を理解して、対処方法を変えてみると、本人が行く気になってくれる場合があります。デイサービスを嫌がる時の対処法もさまざまありますが、今回は誰でも取り組みやすい4つのポイントを紹介します。
- 行きたくない理由を理解する
- デイサービスの良さを伝える
- 趣味にあったデイサービスを勧める
- 事業所に相談する
それぞれ詳しくみていきましょう。
行きたくない理由を理解する
デイサービスへ行きたくない理由を、まずは本人からしっかり聞きましょう。
理由を聞かずに一方的に勧めると、デイサービスへ行くことが義務に感じ、行きたくない気持ちが強くなってしまいます。
デイサービスへ行くのはご本人なので、行きたくない理由をしっかり聞くことが大切です。行きたくない理由が、たいしたことでなくても、否定せずに最後まで話を聞きましょう。
理由を理解したら、デイサービスへ行ってくれる解決策が見えてきます。
まずはご本人の気持ちを理解することから、デイサービスに対する抵抗を減らしていきましょう。
デイサービスの良さを伝える
介護施設にはいい印象を持っていない方も多くいらっしゃいます。特に高齢者の場合は、一昔前の老人ホームのイメージをしている場合があります。
現代の施設は解放感があり、設備が整っており、きれいな施設が多くあります。パンフレットやホームページなどを見せると、イメージがしやすいでしょう。
さらに、デイサービスは次のようなメリットがたくさんあります。
- 運動ができるので、身体状態の改善、維持ができる
- 他者と話すことで、リフレッシュになる
- 安心して入浴ができる
- 専門のスタッフがいるので、気軽に相談ができる/li>
- バランスのとれた食事が提供される
そもそもデイサービスはどういった所なのか、どのような魅力があるのかを伝えることも効果的です。
趣味に合ったデイサービスを勧める
デイサービスは事業所によって特色が違うので、本人の性格や意向に合う施設選びが大切です。
デイサービスは大きく分けると4種類あります。
一般型 | 一般的なデイサービスで、食事・入浴、レクリエーションを行っている |
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リハビリ特化型 | 機能訓練を中心に行うデイサービス。基本的には食事や入浴をしない |
認知症対応型 | 認知症の方に特化したデイサービス。認知症の専門スタッフが従事している。利用者の人数が12名以下と定められている |
療養型 | 医療的なケアを必要とする方が対象。看護師が在中しているので、医療ケアの必要が高い人が安心して利用できるデイサービス |
また、デイサービスは事業所によって利用人数が異なるので、落ち着いた雰囲気がいい方は、人数が少ない施設を選ぶのもポイントの一つです。
他にも、趣味に特化した施設、一日のスケジュールを自分で決める施設、レクリエーションを行う施設などさまざまあります。
本人が興味を示す、または相性が良さそうなデイサービスがあれば、一度、施設見学へ行ってみましょう。
事業所に相談する
行きたくない原因が分からない場合は、第三者に相談してみるのも一つの策です。
家族だと関係が近すぎるので、他者が介入することでうまくいくケースもあります。
介護保険を利用していない場合は、お住まいの市町村または地域包括支援センターへ、介護保険を利用している場合は、ケアマネジャーに相談しましょう。
専門のスタッフなので、これまでの経験と豊富な経験を活かし、本人の気持ちに上手くアプローチしながら、デイサービスへ行く方法を考えてくれます。
家族ではなく第三者だからこそ、変化の違いやできるサービスがあります。また、介護サービス情報もたくさん持っているので心強い味方です。
デイサービスを利用するメリット
最初は、行きたくないと言っていた方が、楽しそうにデイサービスに行ったり、身体機能が回復したりと、デイサービスを利用するとさまざまなメリットがあります。
デイサービスを利用すると受けられる代表的なメリットは次の通りです。
- 健康状態の維持
- 毎日の楽しみができる
- 家族の負担軽減
それぞれ詳しくみていきましょう。
健康状態の維持
自宅にいる生活が続くと、行動範囲が狭くなり運動機能の低下に繋がります。さらに家族としかコミュニケーションを取っていないと刺激が少なく認知の機能の低下にも影響が出ます。
これらは、デイサービスへ行くことで解消される可能性があります。デイサービスを利用すると、必然的に活動量が増え、無理なく自然と体を動かしている状態になります。
さらに、家族以外の人と交流をするので、脳が刺激され認知予防の低下を防げます。
また、デイサービスでは、必要に応じて口腔体操や嚥下体操を行っている施設もあります。
デイサービスを利用するだけで、健康状態の維持が期待できるでしょう。
毎日の楽しみができる
家に閉じこもりがちで家族としか関わりがない状況が続くと、孤独に感じ気分が落ち込んでしまいます。特に高齢者の場合は、気分が落ち込んだ状態から、鬱などを発症してしまうリスクがあります。
デイサービスを利用することで、鬱の発症リスクを防ぎ、他者との交流を楽しみ、生活にメリハリができます。人が心身共に健康に生きていくためには、楽しみは必要です。
デイサービスは、「人と話すのが楽しい」、「趣味ができる」、「体を動かせる」など社会性を提供できる介護保険サービスの一つです。高齢者にとっては、他者との関わりが持てる貴重な場所でもあります。
家族の負担軽減
日中にデイサービスを利用することで、家族は介護から離れられ、自分の時間を確保できます。介護をする家族が体や心を休めることも大切なことです。
何の縛りもなく、自由に過ごせる時間はリフレッシュになるでしょう。
介護は終わりが見えないので、身体的にも肉体的にも負担が大きくかかります。そのまま無理をしてしまうと、利用者と介護する家族が共倒れになってしまいます。
そのような状態にならないためにも、家族の介護負担軽減は大切です。デイサービスの役割の一つとして、介護家族の負担軽減の役割も含まれていますので、安心してプロにまかせましょう。
まとめ
家族は、デイサービスを利用してほしいという思いがあったとしても、本人は行きたがらないことはよくあります。
デイサービスに行きたがらない理由は、人によってさまざまですが、特に多いのが次の4点です。
- 01. 外出が面倒・家にいたい
- 02. 新しい環境への不安
- 03. コミュニケーションが苦手
- 04. 介護に対する抵抗感
なぜ、行きたくないのか理由を聞くことで、対処法が見えてきます。
- 行きたくない理由を理解する
- デイサービスの良さを伝える
- 趣味にあったデイサービスを勧める
- 事業所に相談する
デイサービスに行くと、健康状態の維持や毎日の楽しみができる、家族の介護負担を軽減などのメリットがあります。
私たちが運営するシェフズデイサービスでも、みなさまからのお問い合わせも受け付けております。何かお困りごとや相談ごとがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。