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デイサービス
とは

現代の日本は超高齢化社会に突入し、デイサービスや老人ホーム、デイケアといった介護サービスのニーズが増え続けています。
しかし「どんなサービスかわからない」、「安心して預けられるか心配」などの理由から、なかなか踏み出せない家族の方もいるのではないでしょうか。

ここでは、数多くある介護関連サービスの中でも「デイサービス」に着目し、種類やサービス内容、利用方法などの基礎知識について可能な限りわかりやすく解説していきます。

デイサービス
(通所介護)とは?

デイサービスとは、別名「通所介護」とも呼ばれる介護保険サービスのことです。老人ホームのように移り住む施設ではなく、利用者は自宅で生活しながら日中に施設に通い、日帰りで介護サービスを受けることができます。

厚生労働省も述べている通り、デイサービスは要介護状態になった場合でも、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができる、孤独感の解消や心身機能の維持、家族の介護負担軽減などを目的としており、残念ながら要支援1・2の人は利用することはできません。

食事や機能訓練といった介護はもちろん、ゲームや体を使ったレクリエーションなど、施設によってさまざまなサービスが提供されています。

デイサービスの種類

一口にデイサービスといっても種類はさまざまで、大きく下記の4つに分類されてます。
目的によって施設選びが大きく変わってきますので、どのようなデイサービスがあるのかそれぞれの特徴をみていきましょう。

カラーアイコン一般的なデイサービス

上記で説明したような、日帰りで介護サービスを受ける一般的なデイサービスです。
大規模(目安:25名以上)、通常規模(目安:19名以上)、小規模(目安:18名以下)と1日あたりの利用人数によって規模が異なります。

カラーアイコンリハビリ特化型デイサービス

その名の通り機能訓練や身体機能の改善など、リハビリに重きを置いたデイサービスです。
理学療法士や作業療法士、柔道整復師といったリハビリ専門スタッフが多く在籍しており、サービスの多くが3〜5時間といった短時間で運営している点の特徴の一つ。
料理教室のような感覚で楽しめる「料理特化型デイサービス」や、本格ゴルフでリハビリを行う「ゴルフ特化型デイサービス」といったユニークなデイサービスも展開されています。

身体的な介護は不要という方、介護予防に取り組みたい方、短時間で集中して訓練に取り組みたい方などにおすすめのデイサービスといえるでしょう。

カラーアイコン認知症対応型デイサービス

文字通り、認知症の診断を受けた方だけが利用できる特化型のデイサービスです。
食事や入浴、排泄などサービス内容の多くは一般的なデイサービスと変わりませんが、認知症改善のためのプログラムが設けられており、専門知識を持った職員がしっかりケアを行ってくれます。

また、本人だけでなく家族へのアドバイスなども行ってくれるため、認知症の症状がある方は、こちらのデイサービスを選択するとよいでしょう。

カラーアイコンお泊まりデイサービス

一般的にデイサービスは日帰りが基本ですが、介護サービスを受けたあと延長してそのまま施設に宿泊できるサービスです。
以前はサービス内容が事務所に一任されていましたが、2015年に厚生労働省からガイドラインが発表されたことで基準が定まり、安心して利用できる環境が整いました。

ただし、宿泊サービスとなるため介護保険制度の対象外となり、利用料金はすべて自己負担となります。

デイケアとの違い

デイサービスと同じく、通いながら受ける介護サービスの一つに「デイケア」と呼ばれるサービスがあります。
デイケアは、別名「通所リハビリテーション」とも呼ばれ、食事・入浴・訓練といった一般的な介護も受けられますが、リハビリや医療に特化している点が大きな特徴です。

名称も含め非常に似ているサービスなので混同されがちですが、各違いについて簡単にリストでまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

デイサービス デイケア
対象者 要介護1〜5の認定を受けた方 要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受けた方
目的 日常生活の介助がメイン リハビリがメイン
内容 食事、入浴介助、排泄介助、レクリエーション、機能訓練など 食事、入浴介助、歩行訓練、健康チェック、住宅改修・福祉用具の提案など
人員・体制 介護士、看護師、生活相談員、機能訓練指導員 介護士、看護師、医師、リハビリ専門職

デイサービスの
サービス内容

デイケアとの違いの欄でも触れたデイサービスのサービス内容ですが、具体的な中身についてもう少し詳しく解説していきます。

食事

午前中から夕方まで滞在するデイサービスでは、昼食やおやつが提供されるケースが多く、施設によっては夕食やお弁当をお持ち帰りできる場合もあります。
生活する上で欠かせないご飯ですが、高齢の1人暮らしで料理ができなかったり、食事の量や回数が減ってしまったり、さまざまな理由から食事内容に偏りが生じてしまうことも少なくありません。

その点、デイサービスで提供される食事は栄養バランスがきちんと考えられており、他の利用者とコミュニケーションを取りながら、健康的かつ楽しい食事をとることができます。

入浴介助

デイサービスでは、1人で入浴するのが困難という利用者の方でも安全で快適に入浴できるよう、スタッフがていねいにサポートしてくれます。そのため、1人暮らしや在宅介護にありがちな入浴時の不安・心配というのも必要ありません。

大浴場に順番に入浴するスタイルが一般的ですが、浴室のタイプは施設によってさまざまで、個室や露天風呂、介護度が高い方向けに寝たままや座ったままの状態で入浴できる機械浴を完備している施設もあります。

機能訓練・レクリエーション

デイサービスでは、認知症予防や身体機能の向上など、利用者の機能訓練も兼ねたレクリエーションの時間が設けられています。
内容は施設によってさまざまですが、要介護度に左右されず誰でも参加しやすいものが用意されており、他人と触れ合う機会が少ない高齢者にとって良い交流の場となるでしょう。

レクリエーションの具体例は以下の通りです。

  • ラジオ体操
  • 歩行訓練
  • クイズ、ゲーム
  • ボードゲーム
  • 料理、お菓子作り
  • 園芸
  • 小物作り
  • 脳トレ
  • 裁縫、編み物
  • 書道
  • カラオケなど

送迎

デイサービスの内容には、自宅から施設までの送迎も含まれており、本人が自力で通うことや家族が送迎する必要もありません。ただし、送迎できる距離には限界があり、範囲によっては家族による送迎が必要な場合もあります。

もし、送迎車の利用を検討しているけど自宅から施設までが遠いという方は、どれくらいが限度なのか一度施設に相談してみるとよいでしょう。

デイサービス1日のタイムスケジュール

デイサービスの1日は、施設やサービス内容によって異なります。今回は、シェフズデイサービスの1日のスケジュールを例として紹介していきます。

オレンジドット08:00〜09:30
お迎え送迎
オレンジドット09:45〜10:00
健康チェック
オレンジドット10:00〜10:15
朝会
オレンジドット10:15〜12:00
レクリエーション、機能訓練
オレンジドット10:15〜12:00
入浴
オレンジドット12:00〜12:15
口腔体操
オレンジドット12:30〜13:00
昼食
オレンジドット13:00〜13:45
後片付け
オレンジドット14:00〜15:30
レクリエーション
オレンジドット15:30〜15:45
おやつ
オレンジドット16:30〜17:00
お帰り準備
オレンジドット17:00〜
帰り送迎

デイサービスを
利用するメリット

超高齢化社会となり、ますます需要が増しているデイサービスですが、利用者にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、利用するうえで知っておきたいデイサービスのメリットについて解説していきます。

健康の維持・向上

デイサービス最大のメリットは、通うことによって利用者の健康維持・生活の質の向上を図れることです。施設では、筋力の低下を防ぐ機能訓練や頭を使うレクリエーションだけでなく、健康チェックも行っているため、普段家ではなかなか運動しない方も日々の健康を保つのに役立ちます。

また、他人とコミュニケーションを図ることで社会的孤立感の軽減や認知症予防の効果も期待できる点も、デイサービスの大きなメリットといえるでしょう。

家族の介護負担軽減

デイサービスもうひとつの大きな利点が、介護生活に追われている家族の負担を軽減できる点です。「介護疲れ」というワードが社会問題になるほど、24時間365日介護を続けるこというのは心身ともに疲弊してしまう可能性もあります。

また、日中は外で仕事をしているご家族の方は、1人にさせるのが不安だと感じている方もいるのではないでしょうか。
デイサービスを利用して介護から少しでも離れることができれば、身体的、精神的負担を減らすことができ、生活にゆとりを持たせることができます。

生きがいや新たな発見を得る

高齢になればなるほどコミュニケーションと疎遠になることも増えますし、体力が低下すると趣味の選択肢も狭まってしまいます。
デイサービスでは、家族以外の人と交流する機会を得られるだけでなく、さまざまなタイプの機能訓練やレクリエーションが行われるため、それが新たな発見につながり楽しみや生きがいになることも。

施設で過ごす時間が楽しみや生きがいとなることで、心身ともに充実し生活をより豊かにすることができます。

デイサービス
利用までの流れ

さまざまなサービスやメリットがあるデイサービスですが、実際に利用するためには条件があり、いくつかの手順を踏まなければなりません。
ここからは、デイサービスをスムーズに利用できるよう、開始までの手順を順番に解説していきます。

01. 要介護認定を受ける

デイサービスを利用するためには、まず市町村で要介護認定を受けなければなりません。申請窓口は、市区町村役場の介護保険課や地域包括支援センターで、その後は職員による聞き取りや主治医意見書を基にした「1次判定」、介護認定審査会による「2次判定」と2段階で審査が行われます。

要介護認定については、厚生労働省のホームページにも詳しく記載されていますので、こちらも参考にしてみてください。

02. ケアプランの作成

要介護認定の申請・通知が終わったら、いよいよデイサービスの利用に向けた手続きのスタートです。
次は「ケアプラン」と呼ばれる利用回数やどんな生活を送りたいかなど、具体的なプランを決めていく介護サービスの計画書を作成していきます。

一応自身で作成することもできますが、専門知識が必要となりますし手間もかかるため、作成はケアマネージャーに任せるのがよいでしょう。

03. 事務所の選定

ケアプランが決まったら、次はサービスを受けられる施設や事務所選びです。
事務所によってサービス内容が異なるため、ケアマネージャーと相談しながらベストな施設を選択していくとよいでしょう。

ただし、たとえ理想のデイサービスが見つかったとしても利用枠が決まっているため、確実に入れるというわけではありません。
スムーズに手続きを進められるよう、複数の施設を見学していくつか候補を挙げておくことをおすすめします。

04. デイサービスの利用開始

ケアプランの作成が終わり、事務所との契約も済んだら、いよいよデイサービスの利用開始です。
これまで説明してきたように、デイサービスを受けようと思ってもすぐに利用開始というわけではなく、さらに要介護認定の申請から進めていくとなると結構な時間が必要になります。

デイサービスが必要と感じたら、できる限り早く準備を進めていきましょう。

デイサービスの利用料金と
自己負担額

デイサービスを利用する前に知っておきたい基本的なことを解説してきました。デイサービスには、リハビリ特化型や認知症対応型、シェフズデイサービスのようなコンセプトの施設などさまざまな種類が存在し、サービス内容もそれぞれ異なります。

「生活の質を向上させたい」、「家族の介護負担を軽くしたい」など目的はさまざまですが、ぜひいろんな施設を見学して心身ともに充実できるデイサービスを見つけてくださいね。