デイサービスってどんなふうに過ごすの?1日の流れやサービス内容をご紹介
- シェフズデイサービス
- 2023.03.01
高齢者のデイサービス利用が増えている昨今、利用する方のニーズに合わせて、あらゆるデイサービスが立ち上げられています。
デイサービスで提供されるサービスも実にさまざま。その方に合ったデイサービスを見つけるためにも、デイサービスの1日を把握する必要があると考えます。
デイサービスの利用時間は各事業所で異なりますが、今回は、朝から夕方までの7時間~8時間利用の場合の一般的な1日の流れをご紹介したいと思います。
デイサービスの種類
デイサービスは、「通所介護」ともいい、介護保険サービスを指します。施設に入所するのではなく、自宅から通うことができ、さまざまな介護支援サービスを受けることができます。
デイサービスはその方のニーズに合わせて選ぶことができます。種類もさまざまですが、ここでは大きく分けて5つのデイサービスについて説明していきます。
一般型デイサービス
一般的なデイサービスは、生活介助を目的とし、食事、入浴、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを提供しています。
小規模型デイサービス
小規模型デイサービスは地域密着型通所介護といい、文字通り、地域に根差した介護サービスを提供しています。
特徴としては、1日の利用者数の定員が10名ほどで少なく、アットホームな雰囲気で楽しむことができます。小規模のメリットは、利用者1人1人のニーズに合ったサービスを提供できるところです。
大規模型デイサービス
大規模型デイサービスは大規模通所介護といい、特徴としては、1日の利用者数の定員が20~30名で、利用者とスタッフの数が多いため活発なコミュニケーションを図ることができます。
大規模のメリットは、施設や設備が充実しているところが多いので、提供されているサービスが小規模と若干異なります。
リハビリ特化型デイサービス
リハビリを中心としたデイサービスは、リハビリ特化型と呼ばれ、機能訓練や身体機能の改善などを目的とし、介護予防にもおすすめのデイサービスです。
リハビリ特化型デイサービスは、機能訓練に重点を置いています。そのため、食事や入浴、レクリエーションといった、一般的なデイサービスで提供されているサービスを実施していない施設がほとんどです。
認知症対応型デイサービス
認知症と診断された方のみが利用できるデイサービスは、認知症対応型通所介護といいます。こちらのデイサービスは、認知症の診断と、要介護1の認定を受けていないと利用することができません。
サービス内容は一般的なデイサービスと変わりませんが、認知症ケアに特化しているため、認知症改善プログラムを利用することができます。定員も12名以下と少なく、その方に合ったケアを提供し、手厚いサービスを受けることができるでしょう。
また、専門のスタッフが常駐しているので、本人だけではなく、同居している家族へのアドバイスも期待できます。
宿泊型デイサービス
宿泊型のデイサービスは、デイサービスの施設に宿泊できるサービスです。デイサービスは基本日中だけの利用ですが、自宅には戻らずに、デイサービス施設にそのまま宿泊することができます。
デイサービスの施設をそのまま使用するので、個室が完備されていないことが多く、パーテーションなどで仕切られているだけなので、プライバシーの心配がある方は事前に問い合わせることをおすすめします。
また、宿泊型デイサービスは介護保険適用外であるため、利用する際の料金は全額自己負担になります。
療養型デイサービス
一般的なデイサービスでは、常時看護師の経過観察が必要な方は利用を断られることがほとんどですが、療養型デイサービスは、常時看護師の経過観察を要する方(末期がん等)や、重度要介護者の方も通うことができます。
一番の特徴としては、医師や訪問看護ステーションと連携しながらサービスを提供しているため、医療ケアを行うことができる点です。
デイサービスの1日の流れ
今回は、私たちが運営するシェフズデイサービスを例に、1日の流れを表で紹介します。
細かいタイムスケジュールは事業所によって異なるため、実際に通所を検討している事業所へ問い合わせてみてください。
08:00〜09:30 | お迎え送迎 |
---|---|
09:45〜10:00 | 健康チェック |
10:00〜10:15 | 朝会 |
10:15〜12:00 | レクリエーション、機能訓練 |
10:15〜12:00 | 入浴 |
12:00~12:15 | 口腔体操 |
12:30〜13:00 | 昼食 |
13:00〜13:45 | 後片付け |
14:00〜15:30 | レクリエーション |
15:30〜15:45 | おやつ |
16:30〜17:00 | お帰り準備 |
17:00〜 | 送迎 |
デイサービスのサービス内容
デイサービスではどのようなサービスが提供されているのでしょうか。各サービス内容を詳しく見てみましょう。
1日の流れ同様、提供するサービスも事業所によって異なるため、一般的なデイサービスのサービス内容を紹介していきます。
送迎
デイサービスを利用する際は、各デイサービスの送迎サービスを使うことができます。利用曜日の朝に、送迎車が家まで迎えに来てくれます。帰りももちろん家まで送り届けてくれますので、家族にとってありがたいサービスです。
送迎車には自立歩行されている方も、車いすを使用している方も一緒に乗ることができます。車いすの方は最後部に専用の機械があり、乗る際は車いすが動かないようにしっかりと固定しますので、安心して乗ることができます。
健康チェック
デイサービスに到着したら、まずは健康チェックを行います。
手指消毒の後に熱を測り、血圧測定をして、その日入浴が可能かどうか、機能訓練を行っても大丈夫かどうかの判断をします。
入浴
デイサービスでは入浴のサービスがあり、介護スタッフがお手伝いするので介助が必要な方でも安心して入浴することができます。
また、デイサービスによっては、入浴設備が充実している所もあり、まるで温泉施設に来たかのような、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
衛生面と心身の健康を維持するためにも、入浴は大事です。
車いすを利用している方や、浴槽に入ることが困難な方は、機械浴で入浴することができます。チェアー浴、リフト浴、ストレッチャー浴などがあります。その方に合った機械浴で快適に入浴を楽しむことができます。
機能訓練
デイサービスでは機能訓練を行うことができます。機能訓練とは、機能訓練指導員の指示で、歩行訓練や口腔体操など、運動機能を向上させる訓練を指します。機能訓練では一人ひとりのニーズに合わせて訓練内容を決めることができます。
例えば、「しっかり歩けるようになりたい」といったニーズをお持ちの方には、歩行訓練の他に、関節可動域訓練で関節を柔らかくし、筋力トレーニングで足腰の筋力を鍛えていきます。このように、その方の希望に沿った機能訓練を行い、日常生活がより快適で安全になるように支援していきます。
食事
独り暮らしの高齢者の場合、しっかりと栄養のある食事を毎食食べられていないケースが多く、栄養の偏りが心配されます。
デイサービスでは、栄養バランスのよい食事が提供され、他のご利用者さまとのおしゃべりを楽しみながら食事をすることができます。
活気のある食事は食欲を増幅し、健康的でアクティブな生活を送る基礎となります。
また、ご利用者さまの要介護度に合った食事形態で提供してくれますので、柔らかめや、ソフト食など、食べやすい形態で無理なく食事を楽しむことができます。
レクリエーション
昼食後ゆっくりと過ごした後は、職員とともにレクリエーションを行います。
レクリエーションは各デイサービスが独自に考えて提供するため、レクリエーションの種類はさまざまです。
一般的なデイサービスでは、音楽に合わせて体を動かしたり、季節の歌を歌ったり、ものづくりをするなどして過ごします。個人で進めていく脳トレを取り入れているデイサービスもあります。
レクリエーションの目的は、運動不足の解消や、気分のリフレッシュ、他者との交流を図ることです。レクリエーションを通して、手先の運動機能を維持したり、脳トレで認知能力を刺激したりと、日常生活に欠かせない機能のトレーニングをすることができます。
おやつ
デイサービスには、おやつの時間があります。レクリエーションが終わり、休憩時間がおやつの時間になることが多いです。
おやつは子どもからお年寄りまで、ホッとする時間ですよね。各デイサービスでも、ホッとできる時間を提供しています。
季節のフルーツやゼリー、昔懐かしいお菓子やお饅頭など、思わず笑顔になってしまうものばかりです。デイサービスによっては、おやつを手作りで提供しているところもあり、できたての美味しいおやつを堪能することができます。
おやつの時間は、楽しい時間を提供する目的の他にも、捕食としての役割があります。レクリエーションで体を動かしたり、頭を使った後はどうしてもお腹が空きます。
食が細くなって量が食べられないといった高齢者の方には、エネルギー補給の意味合いも込めて、おやつの時間は大切にしています。
帰宅
おやつの時間の後は帰宅の準備です。忘れ物がないように確認をして、送迎車に乗ります。
順番にご自宅まで送迎していきます。
シェフズデイサービスのレクリエーション
シェフズデイサービスでは、ご利用者さまに楽しんでいただけるよう、定期的に食事や工作、演奏会やお出かけなど、普段の生活では体験できないようなイベントやレクリエーションを多数開催しています。
中でも食事イベントはご利用者さまやご家族さまからも大人気で、お寿司を握ったり、ご利用者さまと一緒に料理やお菓子を作ったりと、ただ料理を食べるだけでなく、五感を使って食を楽しむことができます。
食事イベント以外にも、地元の学校の吹奏楽部によるライブ演奏や運動会、クリスマスJAZZコンサート、餅つき大会など、さまざまなレクリエーションを通じて、ご利用者さまへ普段と違
う雰囲気や四季を楽しんでいただいています。
また、シェフズデイサービスでは、機能訓練指導員の資格を持つ看護師による、機能訓練指導も行っています。
機能訓練では、日常生活を維持するための体力づくりを目的とし、ご利用者さまごとに計画を立て、専門性のある体操に取り組みます。例えば、ボールを用いて歩いたり、物を掴んだり持ち上げたりするための筋力トレーニングなどを行っています。
事業所の中には、日本リンパビクス協会専属インストラクター資格を持っている職員の指導の元、音楽に合わせてエクササイズを行う、リンパビクスも行っています。
その他にも、レクリエーションや機能訓練とは別に、お掃除や食器拭き、洗濯を畳むなど、日常生活の延長となるようなものも行なっています。
これまでの生活で日常的にできていたこと、できることは、これからも継続していただきたいという想いから、ご利用者さまの身体への負担を考慮しつつ、スタッフと一緒に取り組んでいます。
まとめ
デイサービスの1日は、送迎から始まり、デイサービスに到着後、健康チェック、機能訓練、入浴、食事、レクリエーション、おやつ、そして最後にご自宅へ送迎・・・という流れになっています。
デイサービスでは各事業所でさまざまなイベントやレクリエーションを行っています。
食事を提供する形態も複数あり、定食のようにバランスよく配膳されるものや、バイキング形式、ご利用者さまと一緒に手作りするスタイルなど多種多様です。
利用する方のニーズに合わせて、日常生活が快適で安全に送れるように、また、その方の1日が充実したものになるように支援しています。
これからデイサービスを利用する予定の方や、デイサービスをお探しの方は、まずは各デイサービスの1日を見て、どのようなことをしているのか、どこに力を入れているのかを知ることから始めてみましょう。きっと、ニーズに合ったデイサービスが見つかるはずです。